建設業界と金利の関係

はじめに

長らく続いたゼロ金利やマイナス金利が、昨年の後半から変化しています。コロナ禍で緊急出動した欧米各国のキャッシュを引き揚げることから始まって、同様に大きな変動を繰り返した需給調整が絡み合い、金利の上昇が世界に波及しています。

日経新聞の2022年2月12日長官の一面トップには「金利上昇 世界に波及 米2%台 債務膨張 負担重く」との見出しで、金利の上昇局面を伝えています。

建設業界にとっての現局面は

ゼロ金利を背景に世界的に住宅ローンは低金利で供給されており、日本においてもマンションや戸建住宅の供給は安定的に推移しています。

  1. 新設住宅着工戸数の推移(総戸数、持家系・借家系別)
  2. マンションの供給戸数(竣工ベース)

急激な金利上昇は、短期的には需要マインドを低下させますが、中期的に見ると、インフレ圧力により、耐久消費財や住宅需要は、一定程度増加するとみられます。

いわゆる、デフレマインドであれば、購入を先延ばしにした方が良いですが、インフレマインドで言えば、購入を早くした方が有利に考えられます。

建設業の経営と金利の関係性は

建設業の特徴は、受注から竣工、資金回収が長期的になるということです。ですから、短期から中期的な資金繰りを安定的に行う必要が生じます。

昨年までのマイナス金利状態で緩み切った日本の金融市場も変化の兆しを見せていますが、まずは、自社の資金繰りを余裕のあるものにすることが、現時点での経営者としての判断だと思います。

また、金利上昇が続き、インフレ的な動きが出てくると、原材料の高騰が見込まれます。建設業は受注産業なので、受注時点での見積と竣工時点での実価格に差が生まれやすく、インフレ局面でのリスクとなりがちです。

さまざまな慣習はあるでしょうが、金利の上昇局面では、受注条件の見直しも経営者として考えたいポイントです。

戸建住宅やマンション建設に関わる建設業にとって

金利の上昇局面では、中古市場も活性化します。戸建にしてもマンションにしても、家庭にとっては最重要の資産の一つですから、金利というファクターが変動すれば、それぞれの家庭において、さまざまな思惑が走り、中古市場と共に新築市場にも大きな変化が現れます。

各社において、自社の強みと弱みを明確にし、金利上昇という外部要因が、我が社にとってどんなチャンスとどのようなリスクをもたらすのか?をまずは冷静に分析しましょう。

活性化する市場には多くのチャンスが生まれます。そのチャンスを我がものにするための手段を調査分析することは、会社経営にとって重要なファクターと言えます。

終わりに

世の中は、大小さまざまな波の動きの集積です。

今回は、金利上昇局面について考察しましたが、どんな変化にも、プラスとマイナスの要素があります。まずは、自社にとってのチャンスとリスクを、自社の特色に合わせて分析し、対応策を考えることが、経営の根幹だと思います。

チャンスを逃さないためにも、ちょっとした工夫が必要ですね。いつでもご相談ください。

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